2010年3月3日水曜日

研究と教育

「研究」と「教育」って個々独立したもの?それとも、深い相互関係があるもの?


私は、個人的には、常に後者の立場をとります。大学教育を考えた場合には、特にこの立場を強く主張します。ここでは、「大学教育」に限った話としておきましょう。


「教育」は一般的に、「講義」、「実験」と「その他の活動」に分けられます。そして、その中で「講義」が一番重要であるとの主張が大勢を占めます。


なるほどその通りです。「講義」は重要ですし、大学教員として質の高い「講義」を行うことはとても重要な仕事です。


ここで「研究」ついて一言。明らかに、これは大学教員にとって重要な仕事です。ちなみに世間では「大学教員=研究者」の立場をとる場合がとても多い。これは、その教員の知見を研究を通じて高め、更に(ここが重要です)これを教育に反映することが任務とされているからです。


ところが、アメリカの大学では「大学教員=教師」という立場をとる方が多いです。間違ってはいませんが、このような「勘違い」をされている方が多いことに驚き、とまどい、そしてがっかりさせられます。「研究」を「教育」を別物と考え、あろうことか「良い講義準備とは良い教科書を見つけてそれにそって準備すること」という答えが悪びれることなく返ってきます。特に教育大学と呼ばれる当校ではこの主張が主流です。


前者の立場を強く主張する私にとって、これはちょっと受け入れがたいものです。一言でいうと「大学教員としてのキャリア開発」を誤ったということです。ごもっとも。では「間違いの修正」は可能でしょうか。はっきり言います。ここまでくると、とても難しいです。

道がないわけではありませんが、不可能に近いくらい難しいです。

分野や国によって事情は違うでしょうが、もしあなたが「アメリカの大学教員」を目指すならば、この辺の知識は十分に身に付けた上で目指すことをお勧めします。